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夏の避暑地。

春、秋、冬。

休日の午前中は、公園へ行くことが多い。

ベンチに座り、本を開き、風を感じながら読む時間が好きだ。

けれど、夏だけは少し事情が違う。

朝から蒸し暑く、公園で一時間も本を読めば、まるでサウナで読書をしているような気分になる。

だから夏だけは、読書の場所を変える。

家から歩いて近所のカフェへ向かう。

モーニングのトーストを食べ、アイスコーヒーを飲みながら、一時間ほど読書をする。

小説なら、およそ一章。

読み終えたら店を出て、持参したNalgeneボトルの水を飲み、少し歩いて次の場所へ向かう。

歩く時間が、本の内容をゆっくり整理してくれる。

だから、読書と散歩が自然につながっていく。

図書館という選択肢もあるけれど、僕には少し静か過ぎる。

カフェには、人の話し声や食器の音、コーヒーを淹れる音がある。

その生活音が、心地良い背景になってくれる。

春、秋、冬は公園。

夏はカフェ。

場所は変わっても、休日の午前中に外へ出て、本を読み、考えごとをするという時間は変わらない。

少しコーヒー代は掛かる。

けれど、完全な休日は週に一日だけ。

毎日の習慣ではないし、マクドナルドのような店を利用すれば費用も抑えられる。

僕はこの時間を、コーヒー代ではなく「避暑地代」だと考えている。

涼しい場所を借りて、心地よく読書をするための費用。

そう考えると、夏のカフェは贅沢ではなく、公園の代わりになる季節限定の読書室なのかもしれない。

暮らしは、季節によって形を変えてもいい。

大切なのは、同じ過ごし方を続けることではなく、自分が心地よく過ごせる時間を続けることなのだと思う。